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白石先生鬼神論 上・下二冊

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管理番号 新品 :16525649 発売日 2024/08/31 定価 8,500円 型番 16525649
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白石先生鬼神論 上・下二冊

25.3×18㎝
上冊  全 序2+本文31丁下冊  全 本文19丁+出版目録2丁
【題箋】『鬼神論 上冊・下冊』
********************************************上冊
 【扉】 芙蓉高先生校訂 白石先生鬼神論 浪華書屋 文金堂
白石先生鬼神論序 2丁寛政(十二1800)庚申秋九月望      天山眞逸撰 在印2      鬼神論 上 筑後守従五位下君美著 1丁表~31丁裏
********************************************下冊鬼神論 下 筑後守従五位下君美著 1丁表~19丁裏
文金堂製本目録 2丁
※「筑後守従五位下君美」は新井白石のことである。
【参考】[鬼神論]改訂新版 世界大百科事典に依る 新井白石の宗教論書。1800年(寛政12)刊。近世思想史上の一争点であった〈鬼神〉の存在について、人間の生死を〈陰〉〈陽〉二気の集合離散と見る立場から、人間の死後、〈陰〉は〈鬼〉、〈陽〉は〈神〉となって天地に帰ると合理的に説明しているが、一面では超自然の怪異もみとめている。ために後年、山片蟠桃(やまがたばんとう)の《夢の代》の無鬼論、平田篤胤(あつたね)の《鬼神新論》の有鬼論の双方から批判された。

【刊期等】    明和(七1770)庚寅冬御免    寛政(十二1800)庚申秋出板 
大坂書舗 高麗橋通 藤屋彌兵衛  心齋橋通 河内屋太助
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。※糸切れあり。※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。※なお、落札頂いた商品は、郵送を基本としておりますので、土・日、休日・祝日の発送は致しておりません。あらかじめご承知おき下さい。
************************************************【参考】 白石生没から出板までを年次順に並べてみた。
・新井白石  明暦3(1657)年~享保10(1725)年間に執筆・高 芙蓉  享保7(1722)年~ 天明4(1784)年間に校訂・御  免  明和7(1770)庚寅冬                出板許可・藤森弘庵 天山真逸 寛政11(1799)年~文久2(1862)年・序    寛政12(1800)庚申秋九月望    序・出  板  寛政12(1800)年庚申秋            出板
その結果、藤森弘庵(天山真逸)が同名異人のようである。 彼の生まれた寛政11(1799)年の翌年「序」を書いた事になるからだ。
因みに「執筆」から「御免」、「出板」まで20年の時が経っているのは、吉宗が将軍になってから彼は失脚、疎まれていたためか[白石の著書の多くは幕府の禁忌に触れるため、明治になるまで刊本は出ず、自筆本や写本が幕臣等の間で密かに伝わるのみだった(ウィキペディアに依る)]ことと関係あるのかもしれない。
++++++++++++++++++++++++++++++++【鬼神論】解説Mindblown: a blog about philosophy.  に依る
 日本名著には鬼神論がないので読み込むのに苦労する現代語訳がないと細かすぎて読み取れないので  松野敏之の注釈(PDF)を添える
新井白石『鬼神論』考1.「鬼神論」を考える 江戸時代に鬼神について論じた珍しい書。経書・史書・俗書から多く引用し鬼神の存在を積極的に論じる。 白石は鬼神をどのように解釈し、鬼神と世界との関わりをどのように捉えたかを考察する。
2.儒学者が考える「鬼神」 伊藤仁斎:朱熹の鬼神論を支持し、「気」の作用として鬼神を理解する 山崎闇斎:鬼神の神秘的な要素を積極的に認める 荻生徂徠:鬼神のような知り得ぬものに対して      無理矢理理解しようとすること自体を誤りとする
 新井白石:亡くなった人の魂魄(肉体と精神)が      天地に還元されてゆく働きが「鬼神」
3.輪廻 白石は、生きている人が動物に変化したり、男女の性が変わるなどの変身譚を肯定する。輪廻や生まれ変わりについては否定する。
 生まれ変わりが有ったとしても、それは鬼神が人に憑依した結果として理解する。生ける物全ては天地万物と通じており、天地・父母の気を受けて生まれてくる。父母のきを受けて「肉体」を形成し、そこに「知覚・精神」が備わる。 魂が永遠不滅として輪廻するのなら、父母は単に肉体を用意するだけの存在となり、魂に影響を与える存在ではなくなる。だから不滅ではない。
4.祭祀の対象 白石は「天地ー父母ー我」の繋がりを重視し、自身の父祖を祭ることが重要とする。仏を祭るのは、人が罪から免れ、極楽往生したいという願いだけ。
 人には祭るべき自分の祖霊がいるにも拘らず、自分があることの感謝の念を祖霊に対して抱くことなく、利欲の心から仏を祭ることへと流れてしまっている。
5.家 仏教による弊害を説く。
 仏教は輪廻の思想、自分が過去にした善報・悪報が現世の報いとなって現れる 儒教は自分が今幸いであれば、それは祖先からの積善のおかげと認識する
 善行・悪行は自分だけの問題ではなく、家・子孫にまで波及する大きな問題と考えている。
投稿日 2017年3月31日カテゴリー:ブクログ、 新井白石投稿者:ブクログ

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